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今月のコラム

使途秘匿金について

投稿日:2014年06月03日カテゴリー:税務・会計

使途秘匿金の支出を行った場合には、通常の法人税のほかに、その使途秘匿金の支出額に対し、40%の特別税率による法人税を課税する制度が設けられています。


1.使途秘匿金の定義
使途秘匿金とは、法人が支出した金銭の支出(贈与、供与その他これらに類する目的のためにする金銭以外の資産の引渡しを含む)のうち、その相手方の氏名または名称および住所または所在地ならびにその事由をその帳簿書類に記載していないものをいいます。
ただし、次のものは使途秘匿金に含まれません。


1)相手方の氏名等を帳簿書類に記載していないことに相当の理由があるもの
2)資産の譲受けその他の取引の対価として支出されたもの(当該取引の対価として相当で あると認められるものに限る)であることが明らかなもの

2.適用対象事業の範囲
この制度は、営利を目的とした活動に関連した不当な支出を抑制するものであることから、法人税の納税義務者を対象としています。したがって、公益法人を使 途秘匿金の対象から除外しているほか、次の法人の支出についても除外することとされています。


支出法人/支出内容
公益法人等または人格のない社団等/非収益事業に関連した支出
外国法人/国外事業に関連した支出
外国法人である公益法人等または人格のない社団等/非収益事業に関連した支出または国外事業に関連した支出


3.帳簿書類の記載の判定時期
相手方の氏名等を帳簿書類に記載しているかどうかの判定時期は、次のとおりです。なお、相手方の氏名等が法定申告期限の日において、帳簿書類に記載されている場合には、下記事業年度終了の日または残余財産確定の日に記載があったものとみなされます。


支出法人/支出内容
各事業年度の所得に対する法人税に係るもの/事業年度終了の日の現況
清算中の事業年度の法人税に係るもの(※)/事業年度終了の日の現況 清算所得に対する法人税に係るもの(※) /残余財産確定の日の現況
(※)平成22年9月30日までに解散した法人に適用されます。

4.使途秘匿金課税
使途秘匿金に対する法人税は次の計算式で計算されます。


使途秘匿金の支出額 × 40%


法人が使途秘匿金の支出をした場合にはその支出額に対し、40%の追加法人税が課税されるというわけです。しかし、使途秘匿金にはこのほかに地方税である 法人住民税も課税されます。これも考慮した場合、使途秘匿金をたとえば100万円支出したとすると、法人税、法人住民税や法人事業税、さらには使途秘匿金の追加課税を合計するとほぼ100万円に近い多額の税金負担をせまられます。
また、使途秘匿金はその支出があれば別枠で追加課税されるため、赤字法人でも税金負担がでてきます。
さらに、税務調査の際に、使途秘匿金の支出の使途が解明された場合でも追加課税は取り消されませんし、使途秘匿金を受け取った相手方の課税も行われます。
利益を受けるものに対する代替課税とはなりませんので、十分注意して対応する必要があります。


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